遺伝子組み換え

遺伝子組み換えは賛成?反対?

遺伝子組み換えと聞くと何か怖いものの様に感じられる方も多いかもしれませんが、大変身近で私たちの生活を支えてくれている物なのです。


さらに筆者である私は、部分的ではなりますが遺伝子組み換えに肯定的な意見を持っています。この部分的にと言うことについてですが、人に関しては病気の治療以外での遺伝子組み換えは行うのは倫理的に反対です。それ以外にも偶然起こる可能性はありますが人為的に遺伝子変異誘発剤を用いた遺伝子の突然変異誘導も反対です。この方法では、何処に突然変異が入るのか全くコントロールが出来ないため、SF的な表現をすれば“ゴジラ”を作ってしまう可能性もある方法なので、個人的に反対の立場になります。



遺伝子組み換えによる品種改良

最も身近な遺伝子組み換えは、お米や野菜や果物です。交配によってより良い物を作ろうと長い時間を掛けて作りだされています。交配による作物の品種改良は、交配の結果出来た作物の中から良い性質を持つ物を選択していく作業を行いますが、この良い性質とは、遺伝子の組み換えが起こった結果なのです。

さらに醤油や味噌の酵母は、高い塩分濃度で生育できる様に遺伝子の組み換えが進んでしまったために逆に薄い塩分濃度の自然環境では生育出来なくなってしまい人の手で管理する必要がところまで進んでしまってしまったのです。

この様に交配や自然に行った遺伝子組み換えは遺伝子組み換え食品とは言いません。法律で自然環境で起こりうる可能性のある遺伝子組み換えは、少ない可能性ながら起こってしまうのでそれを規制することはできないと考えられているからです。


遺伝子組み換え

青いバラの誕生

いわゆる遺伝子操作で代表的なのは、青いバラです。


バラには、元々青い色素を作る遺伝子が全く存在しませんので、人為的に青い色素を作る遺伝子(パンジーの青い色素遺伝子)を導入する必要がありました。その結果、青いバラが誕生しました。しかし、これは、遺伝子組み換えにより作られた品種であるため、組み換えられた遺伝子の拡散を防止する観点から切り花の状態でのみ販売が許されています。種を残すことが出来ない状態であることが必須であることになります。



遺伝子技術の進歩

現在、遺伝子編集技術は、ノーベル賞を受賞した“クリスパーキャスナイン”と言われる方法により簡便に行うことが可能になりましたし、以前は遺伝子組み換えの痕跡が残ったのですが、この“クリスパーキャスナイン”では、痕跡すら残すことなく遺伝子編集を行えるようになったのです。その結果、iPS細胞の遺伝子組み換えなども容易にできるようになり、研究のスピードが一気に速くなったと言われています。


日本においては、遺伝子操作を行った製品は、医薬品分野に限られているかもしれませんが、今後の気候変動に対応した野菜や果実の必要性から遺伝子組み換えを行った品種が日本でも栽培されるようになるかもしれません。

Page Top