クローンとは

クローンの定義を同一の遺伝子を持つ生物とした場合、一卵性双生児は、クローンであると言えます。

ソメイヨシノはクローン

日本で最も有名なクローンは、桜のソメイヨシノです。
ソメイヨシノは、オオシマザクラとエドヒガンという2種の交配により偶然誕生しましたが、不稔性(種を残せない)の性質を持っているため、通常の種を発芽させて苗を作る事が出来ません。その為、接ぎ木で増やされてきました。その結果、同じ遺伝子を持つソメイヨシノが日本中に植えられました。


クローンの羊 ドリー

SF的なクローンとしては、羊のドリーになろうかと思います。受精卵の核を入れ替えることにより誕生しました。6歳で亡くなっていますので10年程度生きる羊から考えると短いかもしれません。

これは、DNAには、テロメアという領域がDNAの両端に存在します。このテロメアは、DNAが複製されるたびに短くなっていきます。このため、DNAの複製回数は有限であり、老化や寿命に関連があると考えられています。つまり、体細胞の核を移植されて誕生したクローンは、テロメアの領域がすでに短くなっているので、体細胞の核を移植されて誕生したクローンの寿命は短くなると想定されます。



今後の期待

現在、iPS細胞を使った部分的なクローンと考えられるかもしれませんが、臓器(皮膚、心臓、角膜、網膜、肝臓等)の作成が可能になりつつなっており、将来的に移植臓器の不足を補うことになることを願っています。
さらに、豚にヒトの遺伝子を組み込み移植しても免疫拒絶反応の出ない臓器を持つ豚の作成が進んでいます。こちらも移植臓器の不足を補うことを目的に研究が進んでいます。


この様にSF的なクローン技術も進んでおりますが、いわゆるヒトのクローンの作成は倫理的に禁止されていますので、突然目の前に自分のクローンとばったり会ったりすることはありません。
昔読んだ漫画の中には、自分の遺伝子を組み込んだ豚を育てて何かあった際に移植に使える設定が出てきた作品がありました。十数年前の設定が現実になってきたと言うことになります。

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