細胞とは、生物の最小単位

細胞は、生命の基本単位であり、長い時間の中で生命の進化に伴い、その形態や機能を変えてきています。

基本的な細胞器官(細胞核、ミトコンドリア、リボゾーム等)は、基本的に無くなることなく受け継がれています。その証拠に人と雲丹のDNAは70%似ているとの話がありますが、これは基本機能が共通で受け継がれているためです。

人は、約60兆個の細胞から出来ています。ヒト細胞は、細胞膜に覆われ遺伝情報を持っている細胞核、酸素呼吸によってエネルギーを生み出すミトコンドリア、タンパク質を合成するリポゾーム等含んでいます。

細胞の大きさや長さは、役割や機能によってさまざま


多くの人は、細胞は目に見えない大きさだと思っているかもしれませんが、そんなことはありません。

人の細胞のほとんどは、0.02mm程度の大きさですが、肉眼で見ることのできる細胞もあります。

人の細胞で最も長い細胞は、足先から腰まで繋がっている座骨神経細胞で1m以上あります。

さらに、ヒトなど高等生物の卵子は大きい細胞です。
普段私たちがよく目にする卵子細胞と言えば、鶏の卵。

その黄身は一つの細胞です。
地球上で最大の鳥類であるダチョウの卵の黄身は、世界最大級の細胞と言うことになります。

細胞は様々な環境に対応するために進化


我々人の体は、身体⇒臓器⇒組織⇒細胞と役割に応じて細かく分けていくことができます。

しかし、単細胞生物である酵母や大腸菌などの菌類は1つの細胞で構成されていますが、食事・増殖・移動・ストレス耐性etc.と多様な機能が、単独の細胞に備わっています。

単細胞生物は、生存していく上で最善とする機能形態にごく短時間で細胞を作り変えることが出来ます。

その為、細胞の周りの環境変化(栄養状況・温度・乾燥etc.)に対応することが出来るため、生き残ってこられているのです。

単細胞生物から多細胞生物に進化する過程で、細胞の集団化が起こり、細胞の機能の分担が行われるようになり、より複雑な事が出来るように進化しました。

その為、ヒト細胞は単体では弱い細胞ですが、集団として人になる事で多くの環境で生きることが出来るのです。

細胞は、一番身近ですが、一番未知な存在です。

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