第13回 JBFシンポジウム オンライン学会

#レポート2022.03.15

 第13回 JBFシンポジウムが、2022年2月28(月)~3月2日(水)で開催されました。
 兵庫県姫路市で姫路城の近くの会場で開催される予定でしたが、関西地方の新型コロナウィルスの感染状況が思わしくないため昨年に引き続き全てオンラインでの開催になりました。

 今回の記念講演では、京都大学iPS研究所の今村先生より “ヒト幹細胞を用いた脳神経疾患の研究“という演題でのご講演がございました。
内容は、神経疾患を持つ患者様からiPS細胞を作成し、そこに既存薬を投与してAIを用いた有効性の予想を行い効率的に薬の探索を行うことでした。
既に発売されている薬を本来の目的と違う病気に対して使用する(ドラックリポジショニングと言います)利点は、安全性が確認されており、別の用途での使用に対して許可が出やすく直ぐに患者の方へ投与出来る事です。
現在有る薬剤の全てを各病気のiPS細胞に対して有効性を確認出来れば確実な試験結果を得ることができますが、それを行うには、大量の病気のiPS細胞が必要になります。しかし、その費用と作成時間だけで莫大な物になってしまします。そこで、今回の発表にあった効率的な探索を行っているとの事でした。現在、神経疾患に対する有効な既存薬が見つかりつつあるとの事で、現在治療薬の無い病気に対して有効な薬が発見されると期待しております。

 昨年に引き続き参加させて頂いた個人の所感ですが、昨年のシンポジウムより中分子(ペプチドや核酸)に関する発表が多いと感じました。
 中分子医薬品は、経口投与可能、設計変更の簡便さ、副作用の少なさ、生産性の高さ、標的細胞への浸透等、低分子医薬品と高分子医薬品のそれぞれの良いとこ取りの医薬品であり、さらなる医薬品の進歩に繋がると期待されています。
オンラインでの開催となり自由に参加することが出来ました。残念な事は、美味しい瀬戸内の海の幸を期待しておりましたが食べることが出来ませんでした。
 次回は、来年3月に東京の船堀タワーホールにて開催予定との事です。来年は、現地にて直接皆様に会えることを期待しております。

東京営業所 営業 S.T.

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