2014 ASMS(American society for mass spectrometry)

#レポート2014.07.29

月日: 2014年6月15日(日)~19日(木)
会場: アメリカ メリーランド州ボルチモア

 今年のASMSは、アメリカ東海岸のメリーランド州ボルチモアで開催されました。ウォーターフロントが美しく世界的に有名なインナーハーバーからほど近くに、会場のボルチモア・コンベンション・センターは、あります。
ボルチモアは、合衆国で最も古い都市のひとつで、全米屈指の水族館やアメリカMLB ボルチモア・オリオールズの本拠地(カムデンヤーズ・スタジアム)など、多数の歴史的スポットのある魅力的な街です。

今年のポスターセッションは昨年同様、毎日 約700枚が掲示され、月曜日~木曜日まで日替わりで発表されます。プロテオーム関連ポスターが多く、また、サーモフィッシャー製Q Exactiveを使用した発表が多いことが目を引きました。弊社のお客様をはじめ、日本からの発表もいくつかありました。

年々増えている展示は、約180メーカーが展示されております。
各質量分析装置メーカーより発表されていた製品は、ABサイエックス社のTOF6600のバージョンアップがメインになっており、新製品として発表されていたものはありませんでした。
その中で弊社が取り扱っておりますサーモフィッシャー製のQ Exactive HFにつきましては目を引くものがありました。
この製品の現行機種との違いは、昨年に発表されましたFusionに搭載していたOrbitrapを使用していることです。それにより、スキャンスピードは1秒間に分解能15,000において18Hz。Q Exactiveは同条件で12Hzです。分解能24万まで可能となっております。とりわけスキャンスピードの向上はTOFと比較しても遜色なく、感度は向上しています。精密質量での定性、定量をより高性能機種で求められるお客様のニーズに応えることが出来る装置です。

弊社が日本代理店として取り扱っている
Omni International社のブースに、弊社お客様とビーズ式ホモジナイザーの実機を見学。日本他メーカーよりも豊富なビーズの取り扱いがあり、神経などのサンプルでもホモジナイズできます。お客様のニーズに合わせた提案ができる商材です。製薬メーカー様を中心にピーアールしていくことが出来ると確信しました。
また新しい商材として製薬会社様が、ご使用されている96Wellプレートを発掘してきました。数社とコンタクトしサンプルも入手しておりまして、より高品質、低価格な商品として、近日中にお客様にご紹介出来ると思います。

ASMS会場から電車で2時間程離れた場所にあるUCT本社へ訪問。UCT社は、覚せい剤やコカインなど生体試料を固相抽出する非常にユニークなカラムをはじめ、様々な種類のカラムを取り扱っている固相抽出カラムメーカーです。日本ではあまり採用されていませんが、QuEChERSを開発したメーカーであり、固相の先駆け会社です。
UCT社の代表、マネージャー達へ弊社社長よりプレゼンテーション、またディスカッションを行ってきました。固相抽出カラムとして長い歴史があるUCT社ですが、アジア圏の販売網は、まだ十分に確立されていないため、日本市場また弊社に対しての期待度は非常に高く感じました。弊社も期待に応えるために11月の法科学会でUCT製品を出展し、製品のご紹介をいたしますので、ご参加の際には、是非お立ち寄りください。
UCT社は各社分析装置も備え、サンプルを固相抽出するだけでなく、分析結果まで得ることが出来る施設を完備しています。また、ラボツアーを行い、作業現場の工程や設備等を見学。セキュリティ面だけでなく、特注システムでより正確・安全な工程管理をしています。

今回で私は7回目の参加となりましたが、年々増えていました参加者が(日本人を含め)、減ってきているように感じました。また、新製品につきましても各メーカーより目新しいものも出ておらず、少し残念でしたが、参加されました日本人のお客様とは、毎日、交流の機会を持つことができ、弊社が取扱いをしている各社との打合せなど、かなり身のあるものになったと感じております。特に、UCT社は、日本ではまだほとんど浸透しておりませんが、充実した設備と工程管理された高品質な製品ですので、お客様へ自信をもってご紹介をしたいと思います。

担当 営業 S.I

医薬、食品、環境、材料、バイオなど、様々な分野で使用される分析機器・理化学機器および各種消耗品のことなら中部科学機器へ

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