JASIS 2012

#レポート2012.10.01

会場:幕張メッセ
月日:2012年9月5日(水)~7日(金)

 今年2012年より分析展/科学機器展は『JASIS』という名称になり、幕張メッセ国際会議場において残暑厳しい9月5日より3日間、開催されました。今回も400社を超える出展とカンファレンスなどオーラルセッションが300以上。まさしく分析、科学機器分野のアジア最大の展示会でした。出展メーカーのリリース傾向は、付加価値の高い機能と、簡易性・安価を求める二極化したニーズに沿ったものでした。 今回、特に注目いたしました機器をご紹介いたします。

アナリティックイエナ社
現在販売中の放射線セシウム測定装置FD-08CS100の改良型CS500を発表。 既存機種より多検体の分析を可能にし、測定下限値も10Bq/kgから2Bq/kg。高感度・省時間を実現。一般食品のスクリーニングのみならず、乳幼児の食品・牛乳にも対応可能です。

マイクロサポート社
FT/IRなどのサンプリングツールAXIS-PROが新しくなりました。各々のマイクロツールの交換位置を記憶し、交換作業を簡便化。セカンドステージが電動化になった等が改良点です。

サーモフィッシャーサイエンティフィック社
Q Exactive
昨年発売されたベンチトップ型のLC-MS/MS。 分析計のアナライザーにOrbitrapを採用。前段に四重極を搭載し、最高140,000まで設定可能な高分解能により、化合物の組成分析・同定精度を向上。高い質量精度と高分解能で、プロテオミクス研究・創薬研究・化学工業の研究開発の分野でも急速に普及しています。TOFと異なり内部標準を複数回いれることなく、安定した精度を、キャリブレーションに時間を費やさずに保てます。今後は、脱法ドラッグやポジティブリストなどの分野にも主流になりうる逸材です。

ブルカー・エイエックスエス社
TD-NMR MINISPEC
卓上型の時間領域型NMR。R&D100 awardを受賞。
操作が簡便で高精度測定が可能。今後は医薬関係のみならず食品・化学分野での利用も対応可能です。

ブルカーオプティクス社
フルオート顕微FT/IRのLUMOS
ATRプリズムの自動格納と、課題であったATRマッピングも圧力モニターにより接触時の圧力制御が可能。競合他社が多い市場で価格的にマッチしており、ヒットの予感のする機器です。

 数多く開催されたセミナーの中でも、日本薬局方セミナーはすぐに満席になるほどの関心の高さでした。
第16改正日本薬局方第一追補で新規収載の予定として、理化学試験の質量分析法及びICP・ICP/MS分析法が追加になります。前処理も含め、具体的な試験方法の概要についても情報提供がありました。新しい情報の入手に躍起となっておられるようです。

私たちが取り扱う分析機器は、日進月歩の世界で日々更新しています。  常に、分析機器を取り扱うお客様のニーズに耳を傾け、それがフィードバックされるよう、集約した情報をどのように活かして明日の繁栄に繋げていくのかが、与えられた責務と課題であると今回のJASISに参加して痛感致しました。
私たち中部科学機器は今後も、お客様に様々な提案をしていく上で、お客様のニーズに沿った提案を続け、最新機器の情報収集を欠かさずに努めて参ります。

担当 名古屋営業所 Y.K

医薬、食品、環境、材料、バイオなど、様々な分野で使用される分析機器・理化学機器および各種消耗品のことなら中部科学機器へ

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