社内勉強会 2024年7月
質量分析計についての社内勉強会が開催されまして、名古屋、東京、大阪の3拠点をオンラインでつないで行いました。
質量分析計は非常に難しい装置で、私自身もまだ販売した実績がないため、今後営業として販売を強化していけるような知識を習得するために勉強会に参加しました。
今回学んだ質量分析計の概要について、以下に記載させていただきます。
質量分析とは、分子1個あたりの質量を測る方法です。主に定性を目的とするクロマトグラフィー質量分析装置(以下MSと記載します。)では、高感度・高精度な分析が可能です。
クロマトグラフィーによって単離した物質をMSで分析を行う方法のほか、MALDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化法)など、クロマトで単離せず直接分析する方法もあります。
MSが使用されている分野は、化学工業、製薬、環境、食品など挙げればキリがなく、普段私たちが生活している上では知らないような場所でも多く使用されています。
MSで質量分析をする前には、イオン化という手順を踏まなければなりません。イオン化にも様々な種類があり、GC/MSではEI、CIが主で、LC/MSではESI、APCIがよく使われる方法になります。
サンプルによってGC/MSで測定をするのか、LC/MSで測定をするのか、イオン化はどの方法で行うのか、それぞれに向き不向きがあります。
イオン化で生成されたイオンを四重極へ送り、四重極で分けられたイオンを検出器で検出します。
更に高精度な分析をしたい場合は、MS/MSという手順もあります。マトリックスが多いサンプルには、目的化合物と似たピークが検出される場合があります。また、MS/MSを使用することで夾雑物を取り除くことができます。
質量分析計の種類には、イオントラップ、TOF、MALDI、四重極と、TOF、MALDIを組み合わせたハイブリッド型のQ-TOFやOrbiTrapがあります。
ただし、サンプルによっては向き不向きがありますので、どのような測定をしたいのか?サンプルは何か?分子量はどれくらいの想定か?等をヒアリングして、お客様の困りごとを解決できる最適な装置を提案させていただくのが私たち営業の仕事です。
今回の勉強会の内容は今まで知らなかったことも多く、分析機器というのは奥が深くて面白いものだとあらためて感じました。また、営業の仕事に対するモチベーションのアップにも繋がりました。この仕事をする上で今回学んだような製品知識は大きな武器になります。社内には分析機器に詳しい営業マンもたくさんいますので、わからないことに関しては都度聞くことで解決することも多いです。
今後も社内勉強会には積極的に参加して、より多くの製品知識を武器に今後の営業活動に取り組んで参ります。
(営業スタッフ)